2026年7月1日からオーストラリアでは「ペイデイ・スーパー(Payday Super)」制度が本格的に施行されます。この制度は、雇用主が従業員の給与を支払う日と同じ日に年金(Superannuation)を納付することを義務化する内容です。
従業員にはどのような変化があるのか?
従来は雇用主が年金を四半期ごと(90日ごと)に納付しても良かったが、今後は給与支払いサイクル(週給・隔週給など)に合わせて同時納付
財務省の試算によると、この変化の結果、
中位所得を得る25歳の労働者は退職時に約6,000ドル(約1.5%)多くの年金を受け取ることができる
年金未払い・滞納リスクの減少
事業主・小規模事業者への影響
最大の変化はキャッシュフロー(Cash Flow)負担の増加
これまでは年金を四半期ごとに納付し、運営資金として活用するケースが多かったが、今後は給与支払いのたびに即座に年金納付が必要
特に小規模事業者にとっては短期的な資金負担および信用収縮の懸念
国税庁(ATO)の立場
今回の制度は「一世代に一度の制度変更」
年金未納の有無をはるかに早く把握可能
四半期納付がなくなり、大規模滞納発生の可能性が減少
ATOは処罰の前に事業者と協力して適応を支援する計画
すでに約40%の事業者は四半期より頻繁に年金を納付中
事業主が今準備すべきこと
年金納付サイクルを給与サイクルに合わせてシステム点検
給与・年金自動化ソフトウェアの再検討
短期資金運用計画および金融枠の点検
ATOが提供する事前チェックリストの活用
ペイデイ・スーパーは従業員には老後資産増加という「確実な恩恵」を、事業主には「キャッシュフロー管理戦略の全面的な修正」を要求する制度です。

